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ゆすはらスタッフブログ
海塩 渉 2014年07月23日
慶應義塾大学 大学院 理工学研究科 伊香賀俊治研究室
修士課程2年 海塩 渉
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 慶應義塾大学の伊香賀研究室の修士課程2年の学生をしております、海塩渉と申します。
研究活動でご縁があり、学部4年生の頃から梼原町にお世話になっています。

 私はこのプロジェクトの中で、「住まいの温熱環境と血圧の関係」を研究テーマとして扱っています。その調査の一環として、平成24年度の冬より下組と松原にあるモデル住宅に一泊して頂き、自宅との違いを体感して頂く「体験宿泊」を行ってきました。調査中、モデル住宅に入るとすぐさま「こんなに暖かいのか。」という驚きの声が。生まれた時からずっと同じ家に住み続けているという方も数多くいらっしゃり、普段は自宅以外の環境を体験することが難しいため、自宅の寒さに慣れていらっしゃるようでした。モデル住宅の効果は暖かくて過ごしやすいだけにとどまらず、血圧は低く抑えられ、心拍数の変動が小さく(心臓への負担が小さく)なっていることが分かりました。このような効果は実際に宿泊し、モデル住宅を体験した方にしか伝わらない部分が多くありますが、取り組みを少しずつでも広げていき、皆様の住まいの重要性に対する気づきになればと思っています。

 私自身も、このプロジェクトを通じて「自身で体験することの重要性」を学んできました。
 私は神奈川生まれ、神奈川育ちの俗に言う「都会っ子」であり、梼原町を訪問するまでは四国地方に足を踏み入れたことはありませんでした。自宅から徒歩数分の所には複数のコンビニがあり、ファミリーレストランが並んでいる風景を「日常」としている私にとって、電車がなく、車なしでは成立しない生活は考えられなかったため、初めのうちは慣れずに不便に感じることも多々ありました。梼原町に至るまでの道程で後続車に煽られることもしばしば。梼原町への出張が本当に憂鬱でした。
 しかし、何度も足を運んでいるうちに山道の運転にも慣れ、調査の中で顔を合わせるようになった健康推進員さんを始めとする皆様に、孫のように可愛がっていただくようになり、だんだんと梼原町が好きになっていきました。調査で自宅にお邪魔しているのに、帰り際に「よく来てくれたね」とお土産を頂いたり、宿泊によく利用している「農家民宿 いちょうの樹」ではいつも食べ切れない程の晩御飯を振る舞って頂いたり…。いつしか「次に梼原に行けるのはいつかな」と考えてしまうくらい本当に大好きな町になっていました。
 このように自分自身の足を運び、現地の人との交流をしていくことで町の印象は大きく変わりました。今では都会より多少不便であっても、それを補うに有り余るほど、人と人の繋がりが強い、豊かな町であると感じています。その梼原町の繋がりの強さが形となったのが、「健康推進員制度」であり、このような梼原町ならではの魅力を、全国に発信していく必要性を強く感じています。

 以上のように、調査だけでなく、調査時の生活の面まで、皆さまには多大なご協力を賜りました。このプロジェクトで得られた成果を広く発信していくことで、お世話になった梼原の皆様に恩返しをしていくとともに、家の寒さによって亡くなる方が一人でも減るように、卒業までの半年間、プロジェクトのメンバーとしてお力添えできればとても嬉しく思います。最後になりますが、私に梼原町との出会いの機会を与えてくれたこのプロジェクトに感謝申し上げます。 画像

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